ぼく うまれるよ
☆赤ちゃん誕生の不思議☆
30ページ 読み聞かせ:2分
内容
ぼくは、おかあさんのおなかのなかにいる。
いつも、おかあさんといっしょだから安心。
だけど、急におかあさんの様子が変わる。
おかあさんに呼ばれて、おなかから外へ。
水中から顔を出して息を吸い込む。
おかあさんのおちちを探して潜る。
おかあさんに助けられて、おちちを飲んだら、一緒に眠る。
感想
こどもの「赤ちゃんはどこから生まれるの?」
の答えになってくれる作品。
肉感たっぷり可愛らしいカバの姿に、母親の優しさや強さ、安心感が溢れている。
「どっこん どっこん」という母親の鼓動が、
「どくんどくん どくんどくん」に変わる。
いよいよ生まれるんだという、期待と不安がこの音と共に募っていく。
お姫ちゃんは「あかちゃんトンネルをくぐって、出るんだね。
血も一緒に出てる。ママ痛いね。」って心配そうに見ていた。
たしろ ちさとさんの柔らかい絵のタッチが、リアルな情景を、ほんわかした雰囲気で
包んでくれる。
カバ親子は、幸せ感いっぱい。開いて飾っておきたくなる本。
カバの初授乳には優雅さを感じた。
お姫ちゃんは赤ちゃんに「おちちは、ここにあるよ!」って教えてくれた。
カバのようにシンプルに、赤ちゃんと寄り添って生きていけたら素敵。
実際には、出産後は初めての連続でてんてこ舞いだったけれど。
人間の赤ちゃんは、他の動物に比べ大分未熟な状態で生まれちゃうから。
ここは、心持ちの問題。
カバのパーティの仲間入りをする赤ちゃん。
祝福され、歓迎され、これから始まり続いていく日常を連想させる。
すべては「いっしょに いれば だいじょうぶ。」これに尽きる。
背表紙のおトイレシーンは笑える。トイレネタ、こどもは大好きだね~