しろうさぎとりんごの木
☆豊かな生活☆
30 ページ 読み聞かせ:8分
内容
森の中の小さな家で、この春生まれたばかりのしろうさぎの子。
今は、まだ夏がはじまったところ。何にも知らないしろうさぎ。
しろうさぎのおうちは小さいけれど、必要なものはなんでもそろってる。
ある日、りんごのジャムをはじめて食べたしろうさぎは、
その美味しさにびっくり。
玄関わきにある、りんごの木からジャムをつくると聞いて…
しろうさぎは、一人でりんごの木まで出かけて行って、ガブリと木の幹にかぶりつく。
りんごの実を知らなかったしろうさぎ。
おかあさんにりんごの実のあかちゃんがなっているのを見せてもらう。
家に入って今度は、おかあさんに赤いクレヨンでりんごを描いてもらう。
秋になったらりんごは食べられる。
秋っていうのがまだよくわからなくても、しんぱいないよ。
しろうさぎに必要なものは、この家に全部そろっているから。
感想
石井睦美さんの優しいことばと、酒井駒子さんののびのび、生き生きとした絵に、
ママ向けかな?とも思う作品。
小さなこどもと暮らす日々の幸せが詰まっている。
何もしらないしろうさぎちゃんが、素敵な家庭に守られながらゆっくりと成長して
いくんだろうなと想像しては、ほんわかした気持ちになる。
テレビも無ければネットもスマホも無い世界。
小さなこどもに必要なものって、多分こういう関わりなんだろう。
しろうさぎのおうちが見せてくれるしあわせ。
だいすきなおとうさんと、おかあさんと、
りんごの木と、おかあさんがつくってくれる、りんごのジャムにコンポート。
おとおさんがつくってくれた、ベビーベッド。
おかあさんがつくってくれた、くろうさぎのぬいぐるみ。
朝食のとうもろこしのスープ、りんごのジャムのついたパン、レタスのサラダ。
香りが匂いが空気が届いてくるような絵。
美味しいもの、思いの詰まった大切なものに囲まれたしろうさぎちゃん。
おかあさんみたいな素敵な女性になるのかな?
お姫ちゃんは「朝はさ、うさぎのりんごたべたいよね!コーンスープもね!」って。
りんごの美味しい季節だよね。朝ごはんは真似っこしようか?