わたしたち の たねまき
☆種をまき 命を繋げる☆
- 作者: キャスリン・O.ガルブレイス,ウェンディ・アンダスンハルパリン,Kathryn O. Galbraith,Wendy Anderson Halperin,梨木香歩
- 出版社/メーカー: のら書店
- 発売日: 2017/10/05
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログを見る
30ページ 読み聞かせ:6分
内容
母と子が庭にたねをまく。
様々な野菜のたね。
強い風もたねをまく。
色々なたねをばらまいていく。
鳥たちもたねをまく。
アザミのたねを食べ、たねは運ばれていく。
太陽もたねをまく。
エニシダのたねを温め、弾けさせる。
雨もたねをまく。
たねをはじき出し、洗い流す。
川もたねをまく。
たねを運び、小魚のえさとなるたねもある。
動物たちもたねをまく。
草食動物の食事で、肉食動物の狩りで、冬越しの食糧の貯蔵として。
人間も野原にたねをまく。
知らないうちに、たねを運んでいる。
みんないっしょにたねをまいてきた。繰り返し繰り返し。
感想
少ない線のすっきりとした、ボタニカルアートのような絵が目を惹く作品。
植物の様々な「たね」の姿に、生命の多様性を感じる。
庭に野菜の種を撒く親子。
種撒きというとこんな風景を思い起こす。
けれど、それだけじゃない。
種はいつもどこかで、色々なかたちで撒かれている。
綿毛を吹き飛ばす絵を見て、お姫ちゃん「わたしもたねまいてるね~」
って嬉しそう。綿毛ってつい吹きたくなるものね。
ものを言わないが、繰り返し生まれ進化し続けてきた
植物達の知恵(?)が感じられる。命を繋いでいくための秘策!
植物達の恵みを受けてわたしたち動物は生きてきた。
地球という大きな一つの庭の中で。
畑や山へ出て、ゆっくりと野草のスケッチをしたくなる。
ウェンディさんのような絵を描きたくなった。
命の不思議を描き留める。
お姫ちゃんは、野菜の名前を言い当てては得意げになった。
野草や、木々の名前はまださっぱりわからない。
散歩しながら教えてあげよう♪
名前を知れば知らん顔できなくなる。
いつもどこかから、親し気に目に飛び込んでくる植物達。
月並みだけれど自然を大切に、思いやりの心を持った子になってほしいから。